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大雪爪痕今なお 営農再開へ募る不安
無収入時生活は… 風評に苦しむ観光園も/山梨
(2014/03/26 ワイド1首都圏)
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 2月の記録的な大雪から1カ月以上が経過し、被災地は倒壊したハウスの撤去などを急ぐ。現場の農家やJAは復興への強い思いとともに、不安や課題を抱え、復興作業を進めている。

 JA甲府市管内ではイチゴやトウモロコシなど、そ菜施設の8割が損壊した。倒壊したままのハウスとは対象的に、ほとんどのトンネルは復旧している。6月の収穫に間に合うよう、ハウスの復旧を後回しにして作業を行ったからだ。

 JA生産部会蔬菜(そさい)部長の角田昇さん(72)は、60アール全てのトウモロコシのトンネルがつぶれ、ハウス10アールも倒壊した。無収入期間を避けるため、6月出荷用のトンネル を約1カ月で復旧。しかし倒壊したハウスの撤去は、トウモロコシ、ナスの出荷が10月ごろまで続くため、それ以降にならざるを得ない。

 「倒壊したハウスを見るのもつらい。だが、露地野菜を優先しなければ、無収入期間が長引き、生活できない」と途方に暮れる。出荷できても大雪で栽培が遅れ、例年の出荷シーズンをすぎるため、単価は下がる見通しだ。

 角田部長は「補助金などの支給が後になればなるほど、廃業を考える高齢農家は増える。手続きを簡素化して早急に支給し、日本の農業を支える大多数の小規模高齢農家を守ってほしい」と訴える。

 「風評被害」を懸念する声も上がる。JAフルーツ山梨はブドウのハウス約8割が損壊したが、ハウスの出荷量は露地を含めた全体の1割程度。営農部は「果樹全体が壊滅したという誤解が広がり、価格が下落したり、消費者が離れてしまう恐れがある。イメージ払拭(ふっしょく)のための販促活動に力を入れる」と話す。19、20日には中山仁組合長が、首都圏の市場を回り、販売の支援を要請した。

 既に風評被害に苦しむ農家もいる。甲府市でイチゴやナスなどを栽培する石原農場は、育苗・土産用ハウスが被害を受けたものの、イチゴ狩り用のハウスは無事だった。代表の石原慶一さん(39)によると、大雪で2月の客数は例年の3割未満。3月に入っても、「問い合わせ自体が減っている」という。

 石原さんは「『山梨は壊滅』というイメージが持たれ、観光客が離れている。大雪被害に加え、観光客が減れば復旧できない。観光に来て山梨の農作物を味わってほしい」と訴える。

 果樹園芸が専門の山梨大学の村松昇教授は「100年に一度の異常気象に耐えられるハウスを造るのは、大きなコストがかかり現実的ではない」と指摘。その上で「重要なのは甚大な農業被害が発生した場合に、再建や無収入期間の生活などを支援する体制を強化することだ」と強調する。

●高齢者支援を早急に/群馬

 2月の豪雪で、ほとんどの農業用ハウスが被災した群馬県みどり市。ナスやトマトを栽培する農業後継者らが復旧に向けて一歩踏み出し、仲間同士で壊れたハウスの解体作業を始めた。前に進み始めた若手農家がいる一方、多くの農家は不安の暗闇の中に残されている。

 市内ではトマトやキュウリ、ホウレンソウなどの施設262件が被害を受けた。被害面積は47ヘクタールで、総施設面積の8割に及ぶ。再建・修繕には17億円の費用が掛かると見込まれる。

 JA・組合員にとって懸念の一つが二重債務だ。市は昨年9月、130棟が竜巻被害を受けた。建て直したばかりのハウスも雪害でつぶれてしまった。

 JAは 2月中から農家説明会を3回開くなど、支援策に関する情報を小まめにつないでいる。

 他方でJAは、独自に被災農家の支援も始めた。その一つが、新田みどり農協みどり地域青年部らによる解体作業の支援だ。

 リーダー役の岩崎康博さん(49)は「手探りでも前に進まなくては」と正面を向く。4月中には仲間17人のハウスは全て片付けることができそうだという。

 ただ、再建に動き始めた農家は少数にとどまる。支援が遅くなるほど離農を決断する高齢農家が増えるのではないか、と産地の不安は募る。岩崎さんは「年齢や健康の面で作業が難しい農家も多い。産地がいち早く再建できるよう考えたい」と話す。

●農業被害1000億円超/首都圏1都7県

 2月の大雪による首都圏1都7県の農業関係被害額は、合計で1073億円に上っている。

 県によって算定方式が違い、単純に比較できないが、被害額が最も大きかったのは群馬の422億3900万円。次いで、埼玉の229億円、山梨171億7300万円、栃木県142億円。大半の県で農業施設被害の割合が7割を超えた。

 

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