JA十和田おいらせ青年部は、県内の青年部として初めて、ポリシーブック(政策提言集)を作った。新規部員の獲得を目指し、青年部活動を周知するための広報事業や、農産物の付加価値を高めた販売を提案。短期、中期、長期の3段階に分けて、青年部が抱えている課題や解決策、JAや行政への要望をまとめた。
ポリシーブック作成は、東北・北海道ブロックのモデルとして、2016年3月から検討に着手。3回の会合で地域の課題を洗い出し、解決策を協議、3月に完成させた。
17年度短期計画では、「男女の出会い」「部員減少・新規部員獲得」を重点実施項目に掲げた。
男女の出会いでは、農業後継者の結婚対策を課題に挙げ、出会いの場づくりを提案。青年部員が参加したくなる内容のイベントを企画し、JAや行政に支援を求めた。
部員減少・新規部員獲得では、活動が十分に周知されていないとし、青年部内に広報担当を置くよう提案。JAには、情報発信と職員の一層の加入を求めた。
19年度までの中期計画の重点実施事項は三つ。スマートフォンを活用した部員間の情報共有化を打ち出した。指導員にも参加してもらい、技術面の相談ができる環境づくりを目指す。
21年度までの長期計画の重点実施事項は五つ。このうち農産物の高付加価値販売では、部員が販促活動に積極的に参加することを掲げた。
作成に携わった部員らは「各地域の課題を共有できた」「地域農業の現状、未来を語ることができた」などと振り返った。
十和田市の本店で、このほど開いた16年度通常総会で、完成したポリシーブックを紹介。部長に就任した平舘龍徳さん(34)は「部員一人一人が地域や農業のことをしっかり考えられる組織にしたい」と述べた。
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